猪們的評議(楽しみは一心に何かに打ち込んでいる時突然訪れる) [中国の寓話]
猪們的評議
ある若者達のグループは「何か楽しいことがないだろうか?」とあちこち探し歩いたが、かえって悩みや悲しみ、痛みに出くわすばかりで、ほんの刹那的な楽しさのむなしさに、やりきれない思いを抱いていた。
そんなある時、彼等の先生であるソクラテスに聞いてみた;「楽しいことって結局のところ一体どこにあるの?」
ソクラテス曰く;「先ず、私と貴方達みんな一緒になって一艘の舟を作りましょう」ともちかけた。
若者達はひとまず楽しいことを探すのをやめ、舟を造るための道具を探し、山へ入り大きな木をみつけ切り倒した。そして中身をくり抜き一艘の丸木舟が出来上がった。
舟を水に浮かべソクラテスや若者たちが乗り込み一斉に力を合わせながら拍子をとって掛け声とともに歌を歌ってこぎ進んだ。
ソクラテス;「皆さん、楽しいですか?」
若者達は一斉に「楽しい!とても楽しい!」と大声で答えた。
ソクラテス曰く;「楽しみとはこのようなものだ。それは往々にして忙しく一心に何かに打ち込んでいる時、突然訪れるものなんだよ」
{作者不明・猪們的評議}より 写真はソクラテス像
2013-03-08 16:17
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