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吹牛老人(ほら吹き老人の奇怪なお話) [中国の寓話]

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吹牛老人
  三人の大ぼら吹きの老人がいていつも人を煙に巻いて楽しんでいた。ある日たまたま道で出会って三人が一緒になった。丁度その時、向こうから若者が歩いてきて三人の老人に挨拶した。

  若者;「皆さんは今年で何才になられましたか?」と礼儀正しくきいた。

  一番目の白髪の老人は;「わしの年か?とっくに忘れたよ、子供の頃に盤古とよく一緒に遊んだものさ、盤古はわしの事を兄貴と呼んでいたなあ」。

  若者は何と長寿なんだろうとびっくりして飛び上がった。

  二番目の老人は;「わしは年なんか数えたことなんかないよ、そう言えば何回も繰り返して大海が干上がって田畑になったなあ、その都度わしは長者になり、大きな家に入りきらないほど財宝が貯まったもんじゃ」。

  若者はこの老人は神仙に違いないと思った。

  三番目の老人は;「聞いたことがあるか?あの仙桃の話。あの桃はな一万年かかってやっと熟すのじゃ。わしは今まで数えきれんほど食べたものじゃが、捨てた種が積もりつもってあの崑崙山と同じ高さになったものじゃ」。

  若者はもう驚かなかった。この三人は元来「ほら吹き仙人」なのだ!

  ほら吹きは奇怪なストーリを語るが、一体どんな意義が有るものだろうか?この話のようにありえない長寿と、短い命のかげろうや、むくげ、或いは一夜茸のようなはかないものとの間にどんな違いがあると考えればいいのだろうか?

  なに?荒唐無稽だから考えない方がいいって?!そりゃそうだ!

  {なお、盤古とは神話上の宇宙を初めて開いた男。詳しくは「盤古天地を開く」を見て下さい。ついでに吹牛とは中国語でほらを吹く意味}}

   {中国古代寓言・陳金安}より
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