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燧人取火;(火の発見物語) [中国の寓話]

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  大昔である上古の時代、まだ火がなく生のままで生臭い嫌なにおいがするものを食べ、体を痛め病気になり死ぬ人が多かった。

  そんな時、「燧人氏」と言う名の聖人が現れ木を擦って火を起こし、煮炊きをして民に食べさせた。するとみな健康になり人々は喜んで「王」とならしめ、「燧人氏」とよんだ。

  さて、この「燧人氏」とは?

  この時代、「伏義」という神様がいて、苦しんでいる人間に火を与えようとされ、ある若者に;「遥かな西に{燧明}という国があり、そこに{火の種}があるので取ってきなさい」と教えた。

  若者は苦難な旅の末「燧明国」に着いたが、昼夜の区別がなく暗やみばかりの国で「火の種」などなく失望し「燧木」という木の下に座り眠りこんでしまった。

  突然何かが光るので目が醒めよくよく探してみると、それはこの「燧木」に止まった鳥が枝をくちばしでつつくたびに火花がでたのだった。若者は真似をして木を擦ると同じように火花がでた。

  若者は故郷に帰り皆にこの火を起こす方法を教えた。後に若者は「燧人氏」とよばれ聖人と崇められた。

  ついでに、古代神話に聖人として「三皇五帝」があり、その三皇の一人が「燧人氏」であり、あとの二人は「伏義氏」と「神農氏」である。

  {韓非子 五蠹篇・その他}より
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