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葉公好竜(名を好んで実を好まない) [中国の寓話]

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  楚の国の重臣である{葉公}はとても竜が好きだった。家の中の梁や柱には竜の彫刻が施され、客間や食堂などあらゆる所に竜の絵が張られ、特に寝室の壁には全面に竜の絵が描いてあり、「竜御殿」さながらだった。
  天上にいる本物の竜がこの話を聞きつけ天から降りてきて、{葉公}の家の窓から首を突っ込み、長い尾を客間から垂らしてあいさつした。

  するとあれほど竜が好きだった{葉公}は驚きあわて土気色の顔をして命からがら逃げ出した。

  要するに{葉公}が好きだったのは本物の竜ではなく、竜の絵や彫刻だったのだ。

  この話は「名を好んで実を好まない」の喩えで、見せ掛けだけで人の歓心を買おうとする輩を揶揄する話。

   春秋時代に編まれた逸話集の{新序儒書}から
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